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(事実)自己解決力は体験無しには身につかない

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エンジニアの皆さんの語ることに、「自己解決力」という言葉があります。

この記事では、私が昔に経験した出来事を元に、自己解決力について語っていきます。

自己解決力って何だろう?という方の参考になればと思います。

 

目次

(事実)自己解決力は体験無しには身につかない

タイトルの通りに私が思うのには理由があります。私の自己解決力は、私が実際に経験したことが基礎になっているからです。これから、その最初の体験をお話します。

今回は20年以上前の苦労話になります。昔々のパソコンはこんな感じだったんだな、と思いながら気軽にご覧ください。当時から現役な方は間違いに寛容な気持ちでご覧ください(笑)

 

初めてのWindowsパソコンを自ら文鎮にし、復活させた話

1章・コンピュータとの出会い

私がコンピュータに初めて出会ったのは小学生高学年くらいでしょうか。それもWindowsではなく、Macでした。ただし今のようなものではなく、当時家庭向けモデルとして販売されていたPerforma 588というものでした。

Performa 588 技術仕様(Apple)

漢字Talkって知ってますか?日本のMacOSを昔はそう呼んだんですよ。

何にせよ、私はMacと初めて出会い、Macでインターネットを知り、Macでゲームができることを知り、動画が見られることを知ったのです。「コンピュータは何でもできるんだな」という印象でした。何年も前に人から譲り受けて使っていた巨大なワープロはワープロしかできませんでしたから。

日々Macをさわりながら、「このソフトは本体スペックが会わないから動かないんだな」「システムファイルは間違って消したりできないようになってるんだな」「MIDI音源凄い!」とか、色々楽しんでいたわけです。家族は文書を作ったり、年賀状を書いたりしてましたね。

 

2章・はじめてのWindowsパソコン~そして文鎮へ

我が家にMacが来てから数年ほどでしょうか、母が勤め先の社長からお下がりのWindowsパソコンを譲り受け、私にくれました。既に個人向け市場に名前の無い、CompaqというメーカーのPCです。もう正式な型式は覚えていませんが、Presarioシリーズの一体型PCでした。

当時はたしかWindows95だったかなと思います。

なにせ初めてのWindowsパソコンでしたから喜びました。MacはMacで良かったのですが、当時のインターネットではWindowsパソコンのゲームなどが目立って、それを体験したかったんです。

しかし、このパソコンには問題がありました。ゲームをするにはHDDの空き容量が足りなかったのです。

当時の私はPCの知識は殆どありませんでしたので、できることといえば「不要アプリケーションの削除」「不要ファイルの削除」くらいでした。使っていないアプリケーションを削除して、それでも少し足りない。どのフォルダが一番容量を食っているのか、確認した結果、1つのフォルダがありました。

Windowsフォルダ

(なんだこのフォルダは、たくさん容量取ってるな、この中のファイルは消してもいいのか?)

そう思い、知識の無いながらもフォルダを消せるか確認します。

(特に警告は出ないし、大丈夫そうだな)

そしてフォルダを順番に消していくと・・・パソコンが止まりました。

(あれ?おかしいな、操作が効かない。再起動してみようか。)

ところが、何度再起動してもWindowsの画面まで辿り着きません。残念ながら、私が消したファイルはシステムの起動に必要なものが含まれており、Windowsは壊れてしまったのです。ここに、ブラウン管を搭載した文鎮が誕生しました。

今となっては理解できますが、当時Windowsフォルダ内でも殆どのファイルの削除が可能でした。漢字Talk(MacOS)の知識が前提だったばかりに、削除できる=削除しても良いという間違った判断だったのです。

次に取る手段はWindowsの復旧です。PlesarioにはWindowsをリカバリ(復元)するフロッピーディスクとCDーROMが付いていました。しかし、ここでもミスを犯しています。なんと、リカバリ用フロッピーディスクの意味を知らなかった為、データを入れる用に初期化して使っていました。

困りながらPerformaでなんとかリカバリフロッピーディスクを作れないか頑張りましたが、当時のMacとWindowsは今より相容れない存在。できることは無く、万事休すとなったわけです。

 

3章・進学~復旧へ

文鎮からしばらくして、高校へ進学した私が出会ったのは、授業で使うWindowsパソコンでした。当時のWindowsはWindows NTと95系統に開発が分かれており、学校のPCはWindows NT Workstationでした。私が使っていたパソコンより早く動いて安定していたが驚きでした。

そしてここで思ったのが、「このPCを使って自宅の文鎮を復活できるのでは?」ということでした。

幸い、部活をコンピュータ関連に決めた為、コンピュータ教室は週に何回か利用できました。部活をしながらリカバリCDの中身を確認し、類似したフロッピーディスクの中身を確認し、構造を確認していきました。

  • まずフロッピーだけで起動できるようにすること(MS-DOS)
  • 最初に読み込まれるバッチファイルを編集しなければならない
  • 初期状態ではメモリが不足する為、メモリ確保の仕組みが必要
  • CD-ROMドライブを認識するプログラムが必要

この辺りを調べて、フロッピーディスクを書き換えて自宅に持ち帰ってトライ、また調べてトライと繰り返しました。フロッピーの起動をさせるのは比較的早くできましたが、リカバリソフトの起動はなかなかできずにいました。

それでもめげずに試行錯誤を続けて1~2ヶ月程度でしょうか。ある日、ついにリカバリCD内のソフト起動に成功します。翌日には部員に(起動したぞ!)と言いましたが当時はPHS主流の時代。私専用の携帯はなく、写真も見せられない為反応はイマイチでした(笑)

そしてリカバリをしたわけですが、その後も驚きました。このパソコンのリカバリCDはWindows95ではなくWindows3.1に復元するものだったので、見た目が変わっていました。Windows95は後で買い足したアップグレード版だったんですね。(当時はアップグレード版という安いモデルが販売されているのが普通でした)

そんなわけで、Windows3.1からなんとかWindows95にアップグレードし、事なきを得たわけです。

そんなこんなで苦労してリカバリしたパソコンでしたが、翌年にはバイトして買い足したパソコンに取って代わられ、お古になった彼は再び人に譲られることになりました。

 

あの時を振り返って

私は、この件で経験できたことが色々ありました。

1.MacとWindowsは同じパソコンだけど、同じじゃない

これは当然ですね。見た目だけではなく、細かな挙動(何を許可して、何を許可しないのか)が違っていました。今のiOSにもその意向が見える気がします。

2.楽しい苦労もある

調べてフロッピーディスクを作って家に持ち帰って動かないのは残念でしたが、それでも楽しかったです。勉強になりました。

3.本当にいい体験は後でも結構思い出せる

おそらくですが、強く記憶に残っているということなのでしょう。もしかしたら若い頃の記憶ということかもしれませんが。

 

まとめ

最後にまとめます。

  • 自己解決力とは?
    • 自身でも調べつつ、適度に人から知恵を貰う力。
  •  悩みながら、苦労しながら得た知識は後で思い出すのも容易。
    •  イチから人に教えてもらったことはだいたい記憶に残ってない。
    • だいたい改めて必要になった時に覚え直す羽目になる。
  • 努力して努力して分からないなら諦めても良い。ただし正解を知らないままなのはいけない。
    • 人に教えて貰ってでも正解は知っておくべき。
締めのひとこと

若い頃の苦労は買ってでもしろといいますが、別に買わなくてもいいので、皆さんはいい経験をしましょう。

 

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