こんにちは、みーまです。
前回の記事では、Amazon Lightsailでサーバーの構築を行いました。
今回は引き続きAmazon Lightsailの作業と、サーバーでの作業を進めていきましょう。
紹介する手順はnginxで動作させる手順ですので、WordPressインストール済みイメージを使う多くのドキュメントとは違う点だけご注意ください。
Amazonが提供するAWSの中でも特殊な、金額に応じたスペックが選べる、簡易版のクラウドインフラサービスです。
通常、使用量に応じて金額が変動するAWSのサービスと異なり、Amazon Lightsailは金額ベースのプランが選択可能で、最小で3.5USD/月から利用することができます。
配置サブネットが選択できないなどの制約はありますが、セキュリティグループや固定グローバルIP、DNSやロードバランサー、CDNも利用可能で、通常のAWSサービスに戻りたい場合は、スナップショット(バックアップイメージ)からEC2への復元が可能です。
Amazon Lightsailの設定(引き続き)
では、Amazon Lightsail側の設定を引き続き進めていきましょう。
1. ファイアウォール、ネットワーク設定
構築したサーバーの名前をクリックします。 | |
初期ではSSHとHTTPが許可されていますが、HTTPSを追加します。 | |
作成したばかりのLightsailサーバーはIPアドレスが変動しますので、固定します。
静的IPを付与しましょう。 |
LightsailサーバーのAmazon Linuxへ接続
Linux上で操作を行う為、SSHクライアントで作業します。
1. SSH接続
LightsailコンソールからブラウザでSSH接続は可能なのですが、エックスサーバーでダウンロードしたデータを投入したいので、今回はSSHクライアントで行います。
MacOSならターミナル、WindowsならTeraTermなどで行います。接続方法はAmazon EC2と変わらないので、ここでは省略します。
ユーザー名とIPアドレス、キーペアファイルを間違えないようにしましょう。
下記のような画面が出たら成功です。
__| __|_ )
_| ( / Amazon Linux AMI
___|\___|___|
2. パッケージの更新、追加など
必要なパッケージの追加・更新と、今回使うWordPressのインストーラで要求されるスワップ領域の作成を事前に行います。
↓のコマンドを参考にして行ってください。
# yum
sudo yum update -y
sudo yum install perl perl-Data-Dumper mysql ncurses-compat-libs -y
# pip
sudo pip install --upgrade pip
# Create swap area
sudo dd if=/dev/zero of=/mnt/swap.0 bs=1024 count=1048576
sudo chmod 600 /mnt/swap.0
sudo mkswap /mnt/swap.0
sudo su
echo "/mnt/swap.0 swap swap defaults 0 0" >> /etc/fstab
swapon /mnt/swap.0
sudo swapon -s
exit
作業が終わったら、画面は閉じずにそのままにしておいてください。
3. WordPressインストーラURLの入手
次はWordPressのインストール行いますが、ダウンロードはLightsailサーバー上で行いますので、最新インストーラのURLだけをブラウザで入手します。
今回はBitnamiが提供している、WordPressとnginxがセットになったパッケージを利用します。
BitnamiはVMWare参加の企業であり、WordPressがインストール済みのLightsailイメージ(Apache同梱)も提供していますので、利用は問題ありません。
Bitnamiのホームページにアクセスします。 | |
CommunityからCommunity Catalogにアクセスします。 | |
検索フォームにwordpressと入力します。 | |
WordPress with NGINX and SSLをクリックします。
これがnginx入りのインストーラです。 |
|
画像のようにPC向けインストーラを入手して、ダウンロードボタンを押さずにリンク先のアドレスをコピーします。 |
4. WordPressのインストール
いよいよWordPressのインストールです。
といってもBitnamiによってパッケージ化されており、操作もこちらでサンプルを用意していますので、コマンドラインが一通り使える方であれば、それほど難しくはないと思います。
1 | SSHの画面に戻って、LightsailのLinux上でインストーラをダウンロードします。
下記にコマンドサンプルを記載しますが、URLやファイル名は前の手順でコピーしてきたものを利用してください。 |
# Get Btinami Installer
curl \
-L https://bitnami.com/redirect/to/1084379/bitnami-wordpresspro-5.4.2-3-linux-x64-installer.run \
-o /home/ec2-user/bitnami-wordpresspro-5.4.2-3-linux-x64-installer.run
2 | インストーラを実行します。 |
# Run Btinami Installer
sudo chmod +x /home/ec2-user/bitnami-wordpresspro-5.4.2-3-linux-x64-installer.run
sudo ./bitnami-wordpresspro-5.4.2-3-linux-x64-installer.run \
--disable-components varnish,phpmyadmin \
--installer-language ja \
--smtp_enable 0 \
--prefix /opt/bitnami
3 | インストーラが起動します。右に表示されている項目以外はEnterで大丈夫なはずです。
passwordは今回設定するのみで、利用はしません。(エックスサーバーからのデータを取り込むと使えなくなります) |
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ようこそ Bitnami WordPress with NGINX and SSL Stack セットアップウィザードへ。
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Create Admin account
Bitnami WordPress with NGINX and SSL Stack admin user creation
Password :
Please confirm your password :
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お使いのコンピュータに Bitnami WordPress with NGINX and SSL Stack をインストールする準備が整いました。
続けますか? [Y/n]:
4 | インストールが完了するメッセージが出るまで待機します。
進捗バーが100%になってもしばらく待つ必要がありますので気をつけましょう。 |
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しばらくお待ちください。 Bitnami WordPress with NGINX and SSL Stack をお使いのコンピュータにインストール中です。
インストール中
0% ______________ 50% ______________ 100%
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5 | セットアップが完了したら、WordPressを起動するか質問されますが、一旦動作するか確認したい人はY、不要な人はNで結構です。 |
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セットアップウィザードによる Bitnami WordPress with NGINX and SSL Stack のインストールが完了しました。
Launch Bitnami WordPress with NGINX and SSL Stack [Y/n]:
これでWordPressがインストールできました。最後の画面でYを押した方は、ブラウザからLightsailの静的IPでWordPressの画面がアクセスできるはずです。
6 | BitnamiでインストールしたWordPressは右下にBitnamiのロゴが居座るので、下のコマンドで消しましょう。 |
# disable bitnami banner
sudo /opt/bitnami/apps/wordpress/bnconfig --disable_banner 1
今回はここまでです。
次回はエックスサーバーからのデータを取り込みします!